春先になりましたので、リネンジャケットの紹介をしたいと思います。以前から当ショップにおいてもJIL SANDERやチロリアンジャケット（チロリアンでリネンは珍しいです）などでリネンのものを扱っておりますが、リネンは亜麻科の植物であるフラックスから取れる天然の食物繊維です。ユーフラテス川近くに小アジアが発祥地と言われていますが、現在はベルギーやフランス北部の寒冷地域で栽培が盛んになっています。
　さて、ご紹介するリネンジャケットはベージュがベースのボディにオープンカラーの襟が特徴的です。リネンの織り方を見てみると、糸が均一ではなく細い箇所や太い箇所など様々です。これは原糸をそのまま織利、糸の太さを均一にしていない事がわかります。こうしたリネンの織り方は、古いリネンの製法である事が見て取れます。また、ボタンがプラスチック製ですが、このようなグレーに凹みが入っているタイプはユーロ古着で、かつ60年代のものと推定されます。決定打としてバックのスリットです。背中の中心部にスリットが入っており、このようなスリットは現在の洋服ではまずお目にかかる事がない特徴的なスリットとなっております。こうした意味から非常に古いリネンジャケットである事が推定できます。残念ながらタグがないためリネンの織り方、ボタン形状、スリット形状から推定しております。
サイズに関しては、メンズのL〜XL相当のサイズです。普段メンズのLサイズを着用されている方は少しゆったりと着用する事ができます。下記の寸法を参考にしてご検討下さい。
着丈、身幅、肩幅、袖丈
こちらではプロクリーニング仕上げでお送りいたします。