90'sの３人シリーズ②
 DIRK BIKKEMBERGSのご紹介です。DIRK BIKKEMBERGSはかつてAntwerp Six(アントワープの6人)の一人として90年代を中心に活躍したデザイナーです。アントワープ王立アカデミー出身と言うとマルタンマルジェラ やラフシモンズといったそうそうたる出身者を輩出していることでも有名です。
　そんなDIRK BIKKEMBERGSは、ブランド自体は1985年に設立されており、現在もショーを行い活動中です。国内ではDIRK BIKKEMBERGSの知名度が高くなく、モード寄りのデザインが多いためリアルクローズとして成り立つことが難しいこともあるため、価値が高くないのが現状です。しかしながら、近年市場で見かけることがなく、圧倒的に球数が少ないのが現状です。また、今回ご紹介するようなシャツはDIRK BIKKEMBERGSの中でもコーディネートしやすいといったメリットがあり、なおかつ90年代のアーカイブのものであれば価値が上がりやすくなります。
　全体的に幅が広めかつ丈が短めのボックスシルエットとなっており、非常に現代的な印象です。胸のポケットは袋形状で左右両サイドに付いており、ポケットだけでなく全体的に縫製が非常に良く、生地同士を袋縫いで繋ぎ、ステッチを入れております。これによって生地同士をダブルで縫い合わせております。襟のステッチの入り方も非常に良くできていますし、バックサイドのダーツも他のシャツにはない作りをしております。ディテールとその作りがデザインとして消化され、非常に計算し尽くしたデザインであることが見て取れます。洋服の縫製技術が最も高いのが90年代と言われています。その後のものは経済的になってしまうことが多いのです。そういった意味では当時最高峰の技術で作られたシャツを現代的に着てみるのが良いかと思います。
　サイズに関してはメンズのLサイズの表記になっております。細身の方は特に現代的に着用可能です。下記の寸法を参考にしてご検討下さい。
着丈75.5cm、身幅56.5cm、肩幅50cm、袖丈64cm
　こちらではプロクリーニング仕上げでお送りいたします。